2005年7月の日記

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2005年7月2日 土曜日

 もー最近、レコード屋まわりをしていてつまんないつまんないつまんないよー。何がつまんないって、ほしいものがないのでつまんない。1日8時間、汗水かいて足を棒にして歩きまわって、なんの収穫もないというぐらいやりきれないことはない。
 考えてみれば、辛気くさい趣味だよねえ(笑)。ゴミゴミした棚の間で、ひたすら突っ立ったまま、1枚1枚CDやレコードをめくるだけなんだから。なのに憑かれたようにそれをやってしまうのは、「おお、これは!」というお宝を発見したときの喜びが何者にも代えがたいからだったのに。
 なのに最近、そのお宝発見がゼロ! いや、商売ものはそれでもポチポチと見つけてるけど、昔みたいに、一度に何十枚ってことはなくなったって話は前にも書いた。それより、売れそうなものはなくても、こうやってひたすらレコード屋を探し歩く間に、自分のコレクションに付け加えられるものを1枚でも2枚でも見つけるというのが最大の喜びだったのに、それがゼロなんです〜。

 これは前にも書いた気がするが、中古屋レコード屋にお宝がないのはあたりまえ。そもそもそれを国内で売ってる店がないんだもん。いわゆるコレクター・ショップ(ブートレッグ屋のことではない。輸入盤シングルやレア・シングルやプロモを中心に扱う店)がまったくなくなってしまったのが大きい。
 かつては新宿・渋谷にあれだけ軒を連ねていた(ってほどでもないか)コレクター・ショップが、すべてつぶれるか、普通の中古CD屋になるか、ブートレッグ屋に変わってしまった。少なくとも私のジャンルでは、残ったのは最老舗のVynilのみ。でもあそこは名前の通り、どっちかというとビニール盤専門で、CDはほとんどないからねえ。ああ、RockShop! ああ、Strangelove Records!(本家) ああ、UK Edison!と、消えていった店の名前を思い浮かべただけで涙が出ます。
 実はああいう店は、海外でもそう多くはない。だから私はそういうところで買ったCDを海外に逆輸出して、「すげー! ありがとう!」と喜ばれてたのに。日本のような「世界の僻地」に住んで、唯一の利点がそれだったのに。もちろん、つぶれる理由もわかりますけどね、うちの経営状態を見れば(苦笑)。

 なんでだろー? やっぱり洋楽人気ないからかなー? でも夏のフェスティバルなんかあれだけ活況なのに。と思ったが、フェスティバルにあれだけ多くのバンドが来るってことは、逆に単独で呼んでも採算取れないというウラがあるみたいね。ちょっと前までは、本国でもまだレコード出てないようなバンドでも、日本公演できたのに。
 iPod人気で、CD買う人が減ったからだろうか? それは確かにあるかもしれないけど、もともとプロモなんかをありがたがるような層はまったく別なので関係ないと思うんだけど。

 最大の原因はやっぱりインターネットに客を奪われたことだろう。確かにウェブには(海外なら)まだその手の店がある。じゃあ、皆さん、eilとか、Vynil Tapとか、ああいうキチガイみたいに高いところで買ってるんですか? それも信じがたい話だなあ。ああいうショップの経営も楽じゃないのは、大手だったMapもEspritもつぶれてeilに吸収されたところを見てもわかるし。
 唯一残るのはオークションか。それも使えるのはeBayだけだが。ヤフオクなんてまず私がほしいようなのは出ないし、たまに「おやっ?」と思うのがあると、これまたキチガイみたいな値段が付いてるし。
 でもねえ、インターネットでポンポンとボタン押すだけで買えちゃうなんてのは、私に言わせれば邪道! コレクターの楽しみは、屑の山の中からお宝を掘り出して、手にとって「おおー!」と叫ぶところにあるのに、その喜びはもう何年も味わってないっす。だいたいeBayなんてほしいものがありすぎて、うんざりして見る気が起きんわ(笑)。
 そもそもeBayも高い! だいたい、うちで入るとすぐ売れちゃうような定番商品は(ほとんど日本盤ですが)、eBay価格よりはるかに安いらしい。自分で値段付けながら「高いなー」と思ってる、それよりオークションのほうが高いなんて。だったら最初からeBayに出せばいいようなものだが、eBayにテラ銭払うことと、気心の知れたお客さん相手に商売することを考えると、やっぱりなかなか出す気になれない。(とかなんとか理屈をつけながらサボってるだけ)
 一方、前に(2004年6月5日)「Keaneのシングルが15万円!」と驚いていたが、さすがにそんなめちゃくちゃはないものの、ほんの1年か2年前にデビューした新人のデビュー・シングルが1万円以上というのはめずらしくなくなってしまった。異常だよ、そんなの。
 新人がそんなに値が上がるというのはどう考えても理不尽だ。第一に、どんな大型新人でもファンの数から言って、ベテランには及びもつかない。当然、欲しがる人の数は限られる。第二に、そんな昔のレコードじゃないんだから、いくらレアと言っても稀少度だってたいしたことない。第三に、新人バンドは当然ファン層も若い。それでどこの国でも若者はオヤジほど金持ってない。だから、オヤジがオールディーズにポンと大金払うのはわかるけど、若者が札ビラ切るというのがわからない。第四に、ここら辺、ちょっと商売人根性が入るのだが、新人ってことはまだ海のものとも山のものともつかないんである。アルバム1枚で解散して、5年後には誰も覚えてないかもしれない。そしたら当然、レア盤の値段だって二束三文に下がってしまう。そんなものに「投資」する気が知れない。
 でも、それだけの値段で取り引きされてるってことは、なんかイギリスはえらい景気がいいみたいですねー。ほんの一昔前までイギリスの若者というと、私の頭の中では貧乏の代名詞みたいなものだったのに(笑)、なんか最近あの人たちやけに金回りがいいぞ。すっかり逆転してしまった。それいったら中国の躍進なんかそれ以上だしねえ。なんかますます日本は貧乏国の仲間入りしていくっていうか、単に私が貧困層に転落しただけか(苦笑)。

 うーん、なんの話かわからなくなってしまった(笑)。そうか、レコード屋にほしいものがないってことね。とにかく金さえあればなんでも買える世の中にはなりましたが、こんな調子じゃ日本にはもうレコード・コレクターが育たないんじゃないかと心配。だって、お宝を発見したときの「おおー!」を味わえないんじゃ、そもそも集める気力も起きないからねー。
 かく言う私も、金もないが、気力もなくなってきている(苦笑)。だから最近、私が集めてるのは、誰も知らなくて(忘れていて)二束三文で買えるものばかり。でもおかげで、Adorableのシングルとか、Revolverのシングルとかだいぶ揃ってきましたが(笑)。実はうちの店ではこういうバンドのほうが売れるんだけど、でもこれは売らない。
 あ、それと私のメイン・アーティストとして、Patrick Duffのプロモだけは早々に確保しましたよ。しかし、いくら無名といえ、待ってた人も多いと思うのだが、eBayで2枚入札して、2枚ともほかに入札者なしで落札してしまうところが悲しい。

 しかし、いいレコード屋がないと嘆くなら、Strangelove Recordsががんばればいい。うちこそ、いまや日本では絶滅寸前のコレクターショップなんだから。いちおうがんばってはいるんですけどねえ。実際、よその店の品揃えを見ると、ほんとーにどうでもいいような(しかも安くもない)CDばかり並んでいて、うちは(アーティストは限られるが)すごいと自分で感心しちゃうもの。なのになんであんまり売れないんだー!
 くやしいので、“God Save The Manics”はもう1枚買ってヤフオクに出しましたけどね。前にヤフオクで見たやつの半額にしたんだけど、どうせこれもたいした値段は付かないんだろうなあ。

 とかなんとかブツクサ言いながら、今日も一日レコード・ハンティングに出かけ、1万円超のレコード買ってきましたけどね。もちろん商品で、もちろんUNKLE。昔は1万円のレコードなんて買うことはおろか、正視もできなかったけど、UNKLEだけはそれ以上の値段で売れることが確実なので別。
 だいたい昔は自分の商品に1万円なんて値段付けることも恐ろしくてできなかったけど、最近平気になった(笑)。だって、そこらのぽっと出の新人が1万円するなら、これなんか内容といい、豪華さといい(プロモオンリーのボックスセットです)ただみたいなものだから。

2005年7月8日 金曜日

(今、大学の試験時期で忙しいのでタイム・ラグあり)

 2012年オリンピックがロンドンに決定。うえ〜。

 え? イギリスびいきだから喜んでるんじゃないかって? それがそうじゃないんですよ。私はむしろこれを恐れていたんで。
 なんでかというと、純粋に利己的な理由。つまり英国は今、なぜかバブル景気なのだ。おかげで物価高、ポンド高が進んでしまい、私はヒジョーに困ってる。これでオリンピック景気が加わったら、ますますそれがひどくなるんじゃないかと思って。
 今でさえ異常に高いロンドンの物価(東京に次ぐ世界第2位という好ましくない記録を持つ)、それがこれ以上上がったら、その高い東京で暮らす(ためにぜんぜんお金が貯まらない)私は一生イギリスなんか行けないじゃないか!
 ポンド高も非常に痛い。まず第一にCDの値段が上がる。まあ、その一方で、イギリス人相手に売ってもいるから差し引きプラスマイナスゼロのようだが、実際は買う方が断然多く、おかげでうちの店はいつまでたっても赤字!(まあ、他の国の人にも売ってるから、それでもなんとかやってますが) 買うのはほとんどイギリスからだけで、ドルで報酬をもらっている私の理想は、円高、ポンド安、ドル高なのに、現状はまったくその逆!
 イギリスなんて不況にあえいでいるほうがいいんだよ! だいたい、いい音楽は安楽な暮らしなんかからは生まれてこないのだ。これ、ほんと。イギリス音楽は長く続いた不況の時代のほうが健全だった。他に収入の道もなく、やることもないからこそ、若者はバンドに命かけてたわけで、楽にいい仕事に就けるなら、誰もバンドなんか真剣にやらないよ。
 だいたい、オリンピックなんて私は関心ないし、それを言ったら英国人もそれほど関心ない。これがワールドカップだったら大喜びしますけどね。ホームならイングランドにもかなりの勝機があるし。実際、英国民でも決まった瞬間「これがワールドカップだったら良かったのに」と思った人は人口の80%はいただろう(笑)。
 マンチェスターが立候補したときは応援してたんだけどねえ。あの頃はマンチェスターは不況のどん底で、少しでも明るいニュースがほしかったから。

 とか、書いた翌日に、ロンドンで同時多発テロ! うう〜。これは本当に心配して心を痛めてます。地下鉄サリンは私には人ごとじゃなかったし、今も記憶に新しいので。見慣れた場所がテレビに映し出されるたび胸が痛む。
 しかし、テロリストを擁護する気は毛頭ないが、テロが起きるたびにバカのひとつ覚えのように政治家がくり返すセリフ、「我々はテロには決して屈しない」というやつ、私には、「国民の100人や200人、死んだって痛くもかゆくもないもんね」と聞こえてならないのだが。

2005年7月10日 日曜日

Star Wars: Episode II Attack Of The Clones (2002)

 今日からエピソード3が封切られたが、その前日に2がテレビ放映されたので見た。これはさすがにもう見る気が起きなくて見てなかったもの。なんでかというと、1を見て、主人公が子供のせいか、あまりに子供だましなのにうんざりしてしまったので。

 もちろん、私は28年前の1(じゃなかった、エピソード4なのか、もうめんどくさい!)は、公開当時劇場で見ている。って言うとなんかすごい。あれから28も年とったのかと思うと。もちろん当時の騒ぎは今の比じゃなかったし、私も大いに期待して見た。
 特に、SF映画なんてのは(もちろん当時から筋金入りのSFファンだった)、今と違ってそうめったに見られるものじゃなかったし。しかし、その割には、SFファンの反応は冷淡だったんじゃないかと思う。少なくとも私はそうだった。(もちろん熱狂的ファンはたくさんいた)
 だって、当時の私の頭の中で宇宙映画と言えば『2001』しかなく、当然、あれぐらいスケールのでかい大叙事詩が繰り広げられるものと思っていたら、単なるスペオペだったんだもん。(注:スペース・オペラ。SFファンにとってはけなすときの代名詞。もちろん熱狂的ファンもたくさんいる) スペオペとしてはそこそこ楽しめるものではあったけどね。
 最大の売りだったSFXも、それより10年前に作られた『2001』にくらべていかにもちゃちでぱっとしないと思ったし。その後、二匹目のドジョウをねらって続々と作られたSF映画、『エイリアン』とか、『ブレード・ランナー』とか(噴飯もののハッピーエンディングは除く)、えーと、それから‥‥『エイリアン』とか(笑)に大興奮したのにくらべても、『スター・ウォーズ』シリーズは明らかにお子様向けで格が落ちる。
 5と6も見たが、だんだんつまらなくなるばっかりだったし。「お父さん!」、「生き別れの妹!」には笑ったけどね。

 で、この2だが、まあ、1もひどかったが、これも何? このチンケなラブシーンは! もうこれ見ただけで頭が真っ白になってお話なんかどこかへすっ飛んでしまった。(特にアナキンのセリフがすごい) スターもウォーズもどうでもよくて、思い切り幼稚で臭い青春映画じゃない。
 だいたい、役者も嫌い。ナタリー・ポートマンは美人だし、『レオン』でデビューしたときからファンなのだが、ヘイデン・クリステンセンって何これ? なんであのパンチパーマの頭の悪そうなガキがアナキンなの? 典型的なアメリカン・ボーイ、と思ったらカナダ人だったが、よくいるじゃない、こういう子。ほら、B級ホラー映画とかで、はしゃぎまわって最初に殺されるティーネイジャー役で(笑)。
 どう見たって、ヒーローって柄じゃないし、ましてやジェダイには見えない。だって、ジェダイって単なる戦士じゃなく、ある種の道士っていうか、エラソーな人なんでしょ? あっ、だからダークサイドへ走ったのか?(笑)

 まあ、最初の三部作の三人組も、配役に関しては映画史上最低キャスティング大賞をあげたいぐらい、ドン臭い醜男醜女の学芸会だったから、驚かないけどね。(実は、ハリスン・フォードのみは芝居もできて、スターになったけど、他の二人はあれだけで消えた)
 ユアン・マクレガーも(そもそもアクションのできるような顔してない)まるでミスキャストだし、唯一好きなクリストファー・リーが出てるから我慢しようと思ったら、『指輪物語』の熱演とはガラッと変わって、「バカなガキのお遊びにつき合わされて、でもお仕事だからしかたなくやってる」感じの熱のない演技だし。(この人は本当はすばらしい役者なのに、一生ハマー役者ってのがついてまわって、こういう役が多くてかわいそう)
 だいたいヨーダ強すぎ!(笑) そんなに強いなら、最初から彼がヒーローとして戦えばいいのに(笑)。それに戦闘になると身軽にピュンピュン飛び回るくせに、普段は杖ついてヨチヨチ歩くのはなぜ? (たぶん、4ではまだCGがなかったのでああいう歩き方しかできなかったせい)

 これまた売り物のSFXも外してくれる。とにかく、CG技術なんて年々進歩しているんだから、新しい作品ほど、(ましてこれだけお金かけた作品ほど)SFXは派手でいいのに、クリーチャーの動きはハリー・ハウゼン(コマ撮りアニメ)みたいだし、処理が甘くて背景から浮き上がってるし、なんかレトロSFって感じ。特に『指輪物語』を見たあとなので、よけいそれを感じる。やっぱ観客は子供だと思ってなめてないか?
 まあ実際子供向けなんだから言うだけむだですけどね。3は暗いという話なのでちょっと見てみたい気もするが、(スピルバーグもトム・クルーズも大嫌いなんだが)これなら『宇宙戦争』のほうがまだましでしょう。


 ロンドン・オリンピックから野球とソフトボールが除外になったという話。なんか日本じゃ嘆いている人が多いが、私はざまーみろ、と言いたいところだが、ファンは怒るだろうから言わない。〈言ってるじゃないかー!〉
 だって、まだるっこくて見ててもつまんないし、お金もかかるし、だいたい他じゃまったくやってないアメリカ・ローカルのスポーツなんか(しかもそのアメリカがやる気ない)オリンピックでやる必要ないと思って。日本じゃ人気あるって? だって日本はアメリカの属国だもん。まあ、いくらつまんないと言っても、その原型であるクリケットほど退屈じゃありませんけどね(笑)。
 ところが同じイギリス生まれのスポーツでも、サッカーはあれだけ世界中に広まって愛されてるってことは、やっぱりサッカーはおもしろくてクリケットや野球はつまんないからだ。球技嫌いの私もサッカーだけは見てておもしろいもん。
 日本サッカーは弱いとかなんとか悪口書いたが、それでも野球より好きだったのは、サッカー選手が早くから積極的に海外へ進出していったのに(国内に活躍の場がないという事情もあったが)、野球は野茂が出るまで鎖国状態だったからだ。どんなスポーツでも、国際レベルでないものは見る気が起きない。狭いところでいつも同じ顔ぶれで勝った負けたをくり返してたってしょうがないでしょ。

 ところで、個人的にオリンピックにあるといいなと思うのはスケボーなのだが(笑)。冬季にスノーボードがあるなら、スケボーだってあっていいのに!


 再びロンドンのテロについて。犯人はパキスタン系英国人らしいというのは悲しいニュースだ。これでまた人種間の溝が深まるのかと思うと。関係ないと思う? 関係あるんだよ! だってアホ(残念ながらどこの国にもたくさんいる)にとっては、パキスタン人も日本人も、同じアジア人で有色人種っていうだけで同じ。おまけに日本人はただでさえ嫌われてるんだから。

 でも「これが新たな文明衝突の表れだとしても、それは西側先進国とイスラム世界との間ではない。民主主義と自由を基盤とする世界と、暴力や抑圧、専制に依存する勢力の衝突なのだ」(フランス、ル・モンド紙)とは私は思わない。自由ってなんだ? 他人の頭の上に爆弾落とす自由? 少なくともアメリカがイラクでやっていること(や、他の多くの国でやってきたこと)は「先進国」のするようなことじゃないし、それを後押ししているイギリスも同罪だからだ。これは単に暴力に対する暴力の反撃というだけだ。そもそもその抑圧や専制政治の種をまいたのは誰かと言えばイギリスをはじめとする帝国主義者たちなんだから。


 今、Patrick Duffのアルバム・レビューを書いてます。久々に力の入った「批評」になる予定だけど、とにかく目がまわるほど忙しいのでちょっと待って。

2005年7月18日 月曜日

 暑くてむしゃくしゃするので、今日はババアのグチ三連発だ!

暑いのこと

 ぷはー! もう暑いというより熱い。死ぬる! 溶ける! 生き腐れる! と、クーラーの効いた部屋で書いてるんだからなんですけどね(笑)。でも暑いものは暑い。つーかこの暑さ異常! いや、別に今年が異常気象ってわけじゃなく、私の感じ方が。この通りの軟弱者なので、私はもともと暑さにも寒さにも弱いのだが、どっちかというと、暑さには強い方だった。なのにここ数年、暑さが耐えられなくなってきている。6月ごろから、「また夏が来るのか」と思っただけで憂鬱な気分になるぐらい。

 理由は3つ考えられる。1.地球(というか東京)の温暖化。2.うちの温暖化。3.私自身の老化(とデブ化)。

 1は冬の寒さの違いだけでも確実に実感できる。東京(のこのあたり)ではもう冬でも寒いと感じることはほとんどない。外(繁華街)へ出たりすると、汗だくになるぐらい。逆に、私の子供時代は家庭用エアコンなんかなかったが、それでもこんなに暑くて死ぬ思いはしなかった。

 2について言うと、前にも書いたように西葛西という町は、海と川に囲まれた地形のせいで、冬暖かく夏涼しいという気候に恵まれた土地で、実際、越してきた当初は「これなら夏でもクーラーなんかいらないね」と話していたぐらいだ。それまで住んでいた荻窪がゴミゴミと家が建て込んだ路地裏だったのでよけい。何ひとつさえぎるもののない5階の部屋は風もびゅうびゅう吹き込んで、夜なんか寒いぐらいだった。
 ところが、周囲の建物は年々増え、それ以上に家の中の物は年々増え続ける。確実に部屋の体積は半減しているうえ、窓も廊下もほとんど物(CDの箱)で覆い尽くされ、これじゃ風の通る隙間もない。暑いはずだ。
 それでもこれだけ暑くなると、町そのものの涼しさははっきり実感できるんですけどね。新宿とか渋谷とかから帰って電車を降りると、涼しいのでほっとする(電車はクーラー入ってるのに!)ぐらいで。

 でもいちばん大きいのはどう考えても3。まず、年取ったら体質が劇的に変わった。若いころの私は、激痩せ、低血圧、低体温という、徹底的にむだを省いた省エネ人間で(笑)、おかげで人がダラダラ汗かいてるようなときでも、涼しい顔だった。というか、どんなに暑くても流れるような汗なんて一度もかいたことがなかったのに、今じゃすぐに汗がポタポタたれるだけでもたいへんな変わりようだ。
 その理由は年のせいもあるだろうけど、やっぱりデブだよなあ。肉布団着ているようなものなんだからあたりまえだが。

 ときどき思い立ってはすぐに忘れるダイエットだが、そうしているうちにだんだん抜き差しならないところへきてしまった。下腹が出るのは年取ればある程度しかたがないが、胃のあたりに脂肪が付いたらヤバいって聞いたことあるんだけど、そこがつまめるぐらいになってしまったよー! 三段腹の恐怖! 去年は着られた服が着れないっていうのもだんだん増えてきたし。これはマジでなんとかしなければ。年をとるのはもうあきらめたが、デブだけはやっぱり困る。
 実は痩せるのなんかかんたん、という思いこみがあった。要するに太るのは食べ過ぎだからで食べなきゃいい。これも前に書いたと思うが、私は空腹を感じないし、そもそも食べるのがめんどくさいという異常体質で、食べないことはちっとも苦じゃないのだ。食べないと病気になるからしかたなく食べてるだけで。
 だが、振り返ってみると、最近ほとんどろくなもの食べてないぞ。主として貧乏なのと、忙しかったせいだけど。このところの私の典型的な食生活は、朝――小さいパン1個とサラダ、昼――お茶とクッキー、夜――冷や奴をサラダ風にしてご飯を軽く一杯、他に牛乳を約1リットル、間食もしないし外食もしないし酒も砂糖の入った飲み物も飲まない、というもので、どう考えても食べ過ぎとは思えないし、これ以上減らしたらそれこそ病気になるのがこわい。
 食べてないのになんで太る? あとは運動不足しかないが、確かに運動は何もしてないけど、家事と仕事でけっこう動いてるつもりなんだけどなあ。それともこれも老化のうちなんだろうか? でも年取っても痩せてる人はたくさんいるし、もともとの肥満体質ならともかく、そうじゃないのに。

 そんなわけで、たまに仕入れのため町へ出ると地獄。というのも、あの省エネ! 昔は電車に乗ってもレコード屋に入っても寒くてガタガタ震えるぐらいだったのに、今はあぢー! そりゃ部屋の中でじっとしてるやつはいいよ。でも重い荷物抱えて炎天下をえんえん歩いてくる客の身にもなれー!
 大学に仕事に行ってもやっぱり暑さでへばる。最近の大学はどこも冷房がついたのはいいが、その設定温度が28度! でもその28度はおそらく狭くて暗くて窓もないような集中管理室で設定しているので、壁一面の窓から差し込む陽射しと、広い教室にぎゅうぎゅうに詰め込まれた20才前後の男ばっかり(たまたま今年はそういうクラスばかりなので)が発する体熱のことはまったく考えに入れていない。
 おかげで教室の体感温度はジャングル並み。学生はクールビズどころか裸同然の格好だが、それでも暑くてみんなぐったりしている(寝てるだけか?)。いやー、ほんとに目の前の学生の群れから放出される熱気(文字通りの。これが勉強にかける熱ならいいんですがね)が肌で感じられるんですよ。そうか、これだけ熱放出してるから、こいつらはお菓子ばっかりがつがつ食べても太らないのか。

 ついでに難癖付けると、アホらしいのは毎年夏になると出てくるサマータイム制。あれは日照時間が少なく、夏の太陽はわずかでも貴重なヨーロッパで考え出されたもので、少しでも日に当たる時間を長くするためのもの。暑さをしのぐためどころか正反対なのに! 実際、最近は朝7時に起きるという規則正しい生活をしているのだが、朝だって暑い! 常識で考えれば日の照りつける朝より、日が暮れた夕方のほうが涼しいので、どうしても日本でサマータイムやるなら、始業時刻を午後5時にすべきだ。そうすればサラリーマンも昼間の時間を丸々使えて家族サービスもできるし、いいことづくめだと思うのだがどうか?

ファミレスの飯は高くてまずい

 というと、若い人は「当然じゃん」と思うでしょう。でも昔は違ったんだよ! と、「昔はああだった、こうだった」と言ってグチるのが年寄りの特徴だから勘弁しなさい(笑)。食い物にはこだわらないんじゃないかって? いや、食べることがそれほど好きじゃないからこそ、まずいものは食べたくないのだ。
 (ちなみに私のこれは父親からの遺伝である。彼もまったく食い物にはこだわらない。ばかりか、まずいものでも文句ひとつ言わずにたいらげる。でもうまいものを食わせると「うまい」と言うから、味がわからないわけではないらしい。さすがに私はその境地には至ってない)

 きっかけはこないだ仕事の帰り、クタクタに疲れてて、荷物が重くて、雨に降られて、つい目の前に不二家レストランがあったので入ってしまったこと。ファミレスがまずいのは常識だし、特に不二家はめちゃくちゃまずいという記憶があったからためらったんだけど。ならコーヒーだけにしておけばいいだろうって? いや、私ぐらい貧乏しているとそんなぜいたくはできない。色つき水に高い金出すなら、まだ腹にたまるもの食ったほうがましだって感じで。
 で、食ったらやっぱり超まずい!(笑) このケチな私が半分残したぐらい。まあ、大学の学食(これはどこでもまずいので、私はもう大学では昼飯は食べない)並み。でも学食は300円とかなのに、これに1500円とか取るのはほとんど詐欺に近い。
 情けないと思わないか、不二家? 子供のころの私の最大の楽しみは、母のデパートの買い物につき合わされた帰り、銀座の不二家でホットケーキを食べることで、もう不二家と言ったら子供心には超高級で特別なレストランのイメージだったのに。(「デパートの大食堂でクリームソーダ」という選択肢もあったが、これはかなりグレードが落ちる)

 そもそも不二家がまずくなったのはファミレス化してからだが、他のファミレスも全部まずいね。でも日本にファミレスができたころはそうじゃなかった。当時、私はもっぱら車で外食の暮らしをしていたので、あらゆるファミレスに通い詰めたし、自信を持って言える。
 特にデニーズはアメリカのダイナーみたいで、すごくハイカラな味がした。なんというか、アメリカ本土のメニューとレシピをそのまま持ってきた感じで、日本人の舌に迎合しないところが好きだった。(アメリカの飯自体がまずいものの代名詞だが、私はもともと日本食嫌いの非国民なので)
 各国料理のフェアみたいなのもやってたが、ブラジル料理(フェジョアータとか)のときは、連れ合いがハマってしまって、毎日食べに通ったぐらいだ。確かに私もうまいと思ったが、これがギットギトに脂っこくて、見た目も真っ黒ですさまじく、とうてい日本人の口には合いそうにないもの。要するに現地のレシピそのままなんですね。デニーズがまずくなったのは、そういう臭みがなくなり、和食や中華や韓国料理がメニューに並び始めてからだ。
 でも私がいちばん好きだったのはロイヤルホストで、ここはメニューは普通なんだけど、とにかくおいしくて、量が多かったから。それがだんだんまずくなってきたなーと思うと、量も半分ぐらいになって、なんでもお子様ランチみたいないい加減な料理になってしまった。うん、ファミレスの料理はすべてお子様ランチってのは言えるかも。
 そんなわけで、私はもう原則として外食はしないし、するときも和食しか食べない。どうせ日本の洋食って全部和食の味がするんだもの。パンがいい例。日本で売っているパン、あれはパンではない。麦で作った餅である。和食嫌いと言っても、正体不明のもの食べさせられるよりは、まだ本物のほうがいい。

 ところで給食がおいしくなったって本当だろうか? どうも若者には給食にノスタルジー持ってる人が多いようなので。私は給食といえば吐き気を催す記憶しかないのだが(笑)。

映画Two Brothersを見て

 なんか最近映画はテレビでしか見てない。主としてお金がないのと、見たい映画がないせいだけど。でもテレビでやるような映画はたいてい駄作と決まっていて、見たくもないのについ見てしまう。これもくだらないのは百も承知で、ただ単にトラがかわいければいいと思って(私は恐竜と馬の次にネコ科の動物が好きなので)見てしまって後悔した。

 確か宣伝では、これって愛と感動の動物物語だったはずなんだけど、実は動物虐待物語である(苦笑)。よって動物好きの人(私)は、感動どころか気分が悪くなること確実。
 そもそも、唯一無邪気な幼い少年を除いては、登場する人間が悪人ばかり。主人公からしてハンター(金のために動物を殺す職業)のうえに、象牙が儲からないと思うと、カンボジアで仏像の盗掘(それも大きすぎると言って、首だけちょん切って運ばせたりする)をするようなやつ。彼はそれで捕まって投獄されるのだが、有名人だからという理由で無罪放免になったうえ、盗品も没収されない。
 普通、これはどう考えたって、残酷で卑劣で意地汚い悪人のキャラクターでしょうが! ところがこれがヒーローなんだから、頭がクラクラする。ついでに、原住民を賤しい野蛮人として描くあたりも目を疑う。ヒロインの父親の村長は、主人公の盗掘の手助けをしたうえで、彼を官警に密告するのだが、これって正しいことじゃん! なのにこの村長は金に汚い裏切り者として描かれる。
 もちろんこの時代(植民地時代)の帝国主義者どもにとっては、動物虐待も、素朴な原住民をだまくらかしての盗掘もべつにちっとも悪いことじゃなかったのは知っている。だが、現代に作られた映画なら、少しはそういう視点が入っても当然でしょうが。これじゃまるで動物虐待や搾取を正当化しているだけみたいだ。
 それ以外の登場人物も、もう見るからにいやなやつばっか。ヒロインの原住民女性も、兄がトラに足を食われたという理由で、主人公がトラを殺すことは容認していたものの、仏像の盗掘は非難の目で見ていたはずなのに、いつの間にか彼とできてしまっている。「文明国」へ連れて行ってもらうかわりに愛国心には目をつぶるってわけ? それじゃパンパンと同じじゃん。
 少年の母親も変だ。息子が子トラをぬいぐるみのようにかわいがる(小さくても猛獣なのに!)のは笑って見ているくせに、トラに愛犬を殺されると狂ったようになる。どう見ても息子より犬の方が大事みたい。それで、かわいそうなトラの一家はそういう人間どもにさんざんに虐待される残酷物語。

 兄弟トラの一頭はサーカスに売られ、もう一頭はオツムの弱そうな原住民の王族(傀儡)に売られるのだが、成長した二頭は人間の娯楽のために殺し合いをさせられそうになる。そのとき、相手が生き別れの兄弟であることに気付き‥‥というのが感動のはずなんだが、ちょっと待てー! いくら「作り話」だとはいえ、こんな筋書き、動物好きの人(私)は絶対納得しないぞ!
 トラは群居性の動物ではない。つまり、成長したオスは兄弟だろうがなんだろうが、なわばりを争う敵でしかない。ここは兄弟が殺し合うのが当たり前で、決して仲良くじゃれあったり、行動をともにするはずがないのだ。(実は、トラみたいな強い獣ほど実際に殺し合うことはまずなく、ケンカも威嚇だけで勝負が付く。それ以上やったら確実にどっちかが死ぬから。それに対して、はるかに獰猛なのは草食動物の方で、こちらは相手を殺してしまうこともよくある)

 もうひとつ、動物学的にひどいと思ったのがエンディング。「人間に育てられたトラは狩りを知らず、人間を襲うか、飢え死にするしかない」という理由で、主人公は彼らを殺そうとするのだが、子供に泣きつかれ、おまけに子トラのころに自分を捕らえた彼を覚えていたトラにつぶらな瞳で見つめられて断念する。
 おいおい、それってどういうこと? すでに物語の中でさんざん人家を襲ってるのに。原住民は多少食われたってかまわないってことか?
 ついでながら、トラが主人公になつくのもありえない。ノラ猫だって人間に捕まれば死ぬ気で戦うし、ノラ生まれ(つまり野生)の猫は何年エサをもらっても絶対になつかない。(実家ではたくさんノラ猫を飼っているので知っている) ましてトラにおいておや。それで兄弟は連れだって、母トラの待つ遺跡に帰っていき、「きっとあのトラが狩りを教えてくれるよ」というところで終わるのだが、あがががー!

 この映画の製作者はネコの子別れを見たことがないんだろうか? 大人になりかけた子猫を、母猫が残酷なぐらいいじめて追い出すところを。理由は猫が群居性でないということのほかにも、近親相姦を防ぐという意味合いがある。母トラは「息子」を覚えてなんかいないし、まして大人のトラに狩りを教えたりはしない。まず間違いなく、なわばりへの侵入者として追い出すか、受け入れるとすれば交配相手ととしてだけだ。なんと、この兄弟は仲良し兄弟という変態トラであるばかりか、マザー・ファッカー野郎にされてしまった! これで感動しろったって無理ですよ。
 まあ、映画製作者が観客をガキか白痴だけと思っているのは知ってるが、ここまで人をなめた映画が許されるのか? トラだけはほんとにかわいかったですがね。まあ、動物映画というのはほとんどが噴飯物と決まってるが。少なくとも撮影のためにトラは殺してないと思うので(それはやっぱり無理でしょ)、ムツゴロウの『子猫物語』(という小動物虐待映画があったんですよ)よりはましだが(笑)。

2005年7月22日 金曜日

 大学は休みに入ったけど、そのとたんまた店がけっこう忙しくなってきて、結局一年中働いている(笑)。「働けど働けど我が暮らし楽にならざり」 じっと手を見てもどうしてかはわからないが、振り向いて後ろのCDの山を見るとすぐにわかる(笑)。せっかくCD売って稼いだお金をみんなCD買うのに注ぎ込んでしまうから悪い! 給料が振り込まれると全部使っちゃう人というのはよくいるが、私はちゃんと銀行に貯金はある(でないと、クレジットカード代金も光熱費も払えない)。でもなぜか店の売り上げはみんなCDに消えちゃうんだよなあ。

 もちろんほとんどは店の在庫だけど、自分用にもけっこう高いもの買ってしまった。私、レコード・コレクターやめる(ただし、重点アーティストを除く)宣言したのになー。
 高かったのは、どっちもボックスセットで、まずはTears For Fearsの“Collusion”。最近、めったに出なくてつまらないのだが、こういうジャパン・オンリーのボックスセットはできるだけ揃えるはずが、たまたま持ってなかったもの。定価8000円の半額だからまあいいかと思ったが、直後にヤフオクに帯付き(私のは帯なし)が定価で出ていた。キー! でもお金ないからいいや。
 TFFはかつては私のナンバーワン・バンドだったこともある人たちで、そのTFFが10年ぶりに再結成して出したアルバム“Everybody Loves Happy Ending”を買ったんだけど、それがあまりの出来だったので、つい反動で。
 Anderson=Butlerの確執について書いたけど、それを言うならこの二人(デュオ)なんか、大げんかして別れて、どっちもソロになっても相手のことをボロクソ言って、そのあげくの仲直りだからちょっとは期待したんですけどねえ。解散前からその気はあったけど、アメ臭いAORで、私はとても聴けたもんじゃないや。

 もひとつ買ったのは、R.E.M.の“Around The Sun”。「R.E.M.の限定盤CDはすべて買う」という変な誓いを立ててしまったためだが、新品は4000円もして買えなかったので、中古で2800円。R.E.M.ははっきりいって、“Out Of Time”までしか好きじゃないのだが、でも彼らの限定盤はすばらしい。私はほとんどアートのコレクションのつもりで買っている。しかも毎回趣向が違うのがいい。今回は各曲ごとに違うイラストレーターのポスターが入っている。

 他に買ったのは、Manicsの“Lipstick Traces”日本盤。“God Save The Manics”の曲が入っているのがミソだが、今ごろ出すんならもう少しなんかおまけを付けてほしかったな。英国限定盤にくらべると、スリーブもペラペラでチャチだし、ブックレットすらなくて、ペラ紙のライナーしか入ってないあたりもチャチだし。これで2940円は高すぎ。

 Kasabianの「アルティメイト・バージョン」。もうこれ1枚でいったい何バージョン出すんだ! 私はこのアルバム、そんなすごい傑作とも思わないのに、(このバンドはどっちかというと将来性を買いたいタイプで)、すべて買ってしまうではないか(笑)。いちおう日本盤DVDはツアー・ドキュメントが入ってるのが売り。これは売れるかもしれないのでまだ開封できないが。でもピカピカ光る銀色のジャケは、いかにもアルティメイトって感じでちょっとうれしかったりする(笑)。

 Patrick Duffのソロ・アルバム。プロモに続いてレギュラーCDも到着。このリビューは書こうと思いつつ、どうしても書けないで棚上げになっている。これこそ簡単にけなしてバイバイできる人じゃないので。

 New Orderの“Low Life”、Factory盤CD。New OrderとかDepeche Modeは20年来のファンで、できたら全部集めたいが、ほとんどリアルタイムで買ってるものの、当時はぜんぜんコレクターじゃなかったので、各国盤全フォーマット集めるなんてやってなかったし、帯やライナーは捨てちゃったし、今じゃなまじ人気がありすぎて私には手が出ないと言う悩ましいバンド。今では格安で見つけたときだけ買っている。
 それでもいちばん思い出深い“Low Life”のオリジナルCDを手にすると感激。なんで思い出深いかと言うと、私はいちおうJoy Division時代から聴いてたが、本気でこのバンドに惚れたのがここからっていうのがひとつと、デザイナーのPeter Savilleの全盛期の作品だから。でも当時は英国盤って高いので(日本盤も3300円もして高かったけど)買えなかった。バンド名とレコード番号を除いて文字が1字もない、トレシングペーパーに包まれたオリジナルLPのスリーブは、ため息が出るほど美しく、LPも高かったけどジャケットのために買ったぐらいだ。
 で、手にとって初めて知ったのだが、アメリカ盤はトレペはかかってるけどただのブックレット、日本盤はトレペすらないただの紙だったのに、Factory盤はトレペの中に4枚の写真がカードとして入っているのね。やっぱりすてきー! こういう凝った作りはインディーだからこそできたことで、Factoryの倒産は今でも悔しい。(こいつらがつぶしたようなものなんだけど)

 The MusicのDVDも出てるけど、私には高すぎて中古になるまで買えない。The OpenのCDはずーっと前に買ったはずなのだが、ずっと行方不明で見ていない(笑)。

 お金がないのはメガネを2つも買ってしまったせいもある。今まで使ってたのをてっきりなくしたと思って(1週間後、なぜか洗濯物の山の中から出てきた)、それなら、この際新調しようと。
 というのも、近眼に加えて老眼も入ってきている私は、近くも遠くも見えなくなってしまったのだ。特にCDショップでCDの背文字がぜんぜん読めない! これじゃ生活が成り立たないと思って、「外用」と「中用」を作ったわけ。そしたら今度は「パソコン用」メガネがなくなって、パソコン画面がよく見えない!
 それでメガネ屋を見ていてつくづく思ったのだが、最近のはやりのあれなんなの? なんて呼ぶのか知らないが、レンズがやけに細くて、つり上がったやつ。私はあれを見ると、昔の「ざーます族のイヤミなババア」もしくは、「ツンときどった秘書」、もしくは「教育ママ」が思い浮かぶし、誰がかけてもそうとしか見えないのだが。だいたい日本人なんてただでさえ目が小さくて細いのに、よけい細く見せる必要ないと思うが。だいたい視界が限られてすごい見えにくいし。
 ちなみに私が自分でいちばん似合うと思うのは、John Lennonがかけてたみたいな丸メガネ。ところがそんなのどこにもない! いや、実は何万もする高いメガネならあるのだが、私のような貧乏人はメガネには5000円以上出せない。日本人だって顔はそれぞれ違うんだし、もっと違ったデザインもあっていいのに。しょうがないからいちばん大きめのを買いましたけどね。
 金さえあればの話だが、実は高いメガネはそれだけの価値はある。なくなってしまったパソコン用メガネ、何を思ったか、5万も払って買ったのだが、これがすごーく使いやすかった。安いメガネは1週間でレンズが傷だらけになるが(私はよく落とすので)、これはさすがに10年近く使ってるのでプラスチックフレームはボロボロだが、レンズは今でもピカピカ。だいたい曇ったり、油膜が張ったりもしなくてお手入れ不要。何度も踏んづけたがこわれない(笑)。だいたいよく見える! あー、やっぱり金ほしい。

 実は他にもまだでかい買い物が残ってる。去年壊れたと言っていたエアコン。修理してもらったにもかかわらず、また今年も同じ症状が。つけると最初は動いているのだが、一定時間たつと自動的に止まって、そのあと何時間かたたないと動かない。究極の省エネ・エアコン!(笑) 省エネはいいが、酷暑の中エアコンなしで仕事してては身が保たない。いや、身は保つがパソコンが保たない(笑)。なにしろこいつは電気温風器並みの熱源で、今日なんかは外はすごく涼しいのに、パソコンのある部屋だけむっとする暑さ。冬もこれひとつで暖房いらず!
 やっぱり寿命だよなあ。そういや、最近のエアコンは省エネとか言って電気代も安いそうだし。買い換えるしかないと思うのだが、どれを買うかでまた迷う。やっぱり良さそうなのは15万ぐらいするのだが、エアコンなんて使うのは正味夏の3か月。(うちは冬は暖房いらずなので) 月あたりにならしてみるとえらい高いものにつく。おまけに古いやつのリサイクル料とか、工事費も高いし、うーん。
 うちが暑い理由はもうひとつある。冷蔵庫もやはり10年以上前のもので古いのだが、これがまたものすごい電力を消費し、ものすごい熱を出すのだ。今では普通になったが、これは逆転型(冷凍室が下にある)の最初期モデルで、私はこのアイディアがすごいと思って買ったもの。でも買ったときも「構造上、電気代が高い」と言われたんだっけ。
 だいたい、私のようなつましい暮らししている独り者で、夏場は電気代が15000円も高くなるのって異常? だとしたらエアコンと冷蔵庫とパソコンのせいだ。だったらエアコンと冷蔵庫を省エネタイプに買い換えれば、電気代と相殺して、えーん、暑くて頭が働かない!

2005年7月24日 日曜日

 昨日は関東でマグニチュード6の地震。地震発生時、私は震源地に近い千葉の友達の家に遊びに行っていた。この程度の地震はそれほどめずらしくもなく、普通なら「おー、揺れるねえ」という程度なのだが、私は一瞬真っ青。
 というのも、ただでさえグチャグチャの我が家は、このところ忙しかったせいでまったく片づけをしていなかったのだ。どれぐらいすごいかというと、地震じゃなくても夜寝ているときに、ドサッとかガラガラとか物が崩れる音でびっくりして目が覚めるぐらい(笑)。よって、山が崩れて高価な商品が傷ついたらどうしよう? 傷はつかなくても、CDすべてが床に散乱していたら、その片付けだけで数日はかかり、仕事のスケジュールが大幅に狂ってしまう。

 とにかく私はテロなんかより地震(とそれにつきものの火事)がこわいですね。自分も死んじゃえば問題ないが、貴重なコレクションや商品が失われるのがこわい。
 と言うと、みんな「家具には転倒防止金具を付けるか、突っ張り棒を付けなさい」と言ってくれるのだが、皆さん、家具なんか置けるのはちゃんとした家に住んでいる人だけだということをわかってない。うちの場合、家具なんか置けるようなスペースはとうになく、ここに30cm四方、とかこっちに20cm四方とかいうスペースに置くしかないので、すべて小さい箱か袋に入っていて、それが天井まで積み上げてあるのだ。
 これが本なら「床に敷き詰めてその上で暮らす」という手もあるのだが(笑)、CDやレコードはつぶれるのでそんなことできないし。大きな箱に入れないのは、しょっちゅう出し入れするのに、重すぎると私の力では動かせないためである。そういう小さい箱が幾重にも折り重なって積み上げてあるのに、それを固定するような転倒防止器具なんて売ってない! 隙間なくぎっちり積み上げればいいかもしれないけど、それだと私が引き出すことができない。
 それでも山が崩れたときの用心に、貴重なものは絶対つぶれないような頑丈な箱に入れてはありますけどね。でもその箱(小さいけどけっこう重い)が飛んで他の何かにぶつかったときの心配までできない。何しろ阪神大震災のときはテレビが水平に宙を飛んでましたからね。そうなったらもうおしまい。あとは運を天に任せるしかないわけ。

 そんなわけで心配になったので午後6時には友達の家を辞したのだが、駅へ行ったら電車がすべて止まっている! すごすごと友達の家に戻り、電車が運転再開するまでいさせてもらったが、家に帰れたのは11時過ぎだった。それでも、のんびりお茶飲んでテレビ見たりしながら待っていた私と違って、浦安から乗り込んできた人たち(ディズニーランド帰り)なんて、みんな消耗しきってぐったりした顔してましたけどねえ。帰るに帰れず、駅で寝た人たちもいたんだって。お気の毒。
 でもラッキーだった。いつもの土曜はたいてい新宿か渋谷へレコード・ハンティングに行くので、そんなところで足止め食らうよりはましだったから。

 ところで家はどうだったかというと、一歩入って気付いたのだが、うちは通常の状態で大地震直後のようなありさまなので、何かが落ちたかどうかなんて見てもわからないのであった(笑)。


 昨日はムックの原稿依頼があった。と言っても弟(雑誌編集者)の前いた会社の人からなんだが、eBayについてなんか書いてもらいたいらしい。それなら私はお手の物! と喜んだのだが、話をよく聞くと、英語学習法についてのムックだという。なーんだ。と言うのは、どうも私は教師の仕事の延長のような気がして、英語でお金もらってもあまりうれしくないのだ。でも、いかにもお勉強という感じの記事じゃなく、エピソードなんかもまじえて「おもしろくてためになる」話にしてほしいと言う。うーむ、ためになる話というのもどうも苦手で、「一部の人にしかおもしろくなくて、なんの役にも立たない」話ならいくらでも書けるのだが(笑)。とは言え、激貧の身としては現金収入はなんであれ貴重なのでお引き受けする。
 しかし、その締め切りと大学の成績締め切りがほぼ同じで、ちょっとパニック。私の夏休みはいつ来るんだー!

2005年7月25日 月曜日

 あまりの暑さに「あつくない」ちゃん登場。いえ、べつに意味はないんす。暑さで頭がバカになってるだけで。せめてオサカナなど見て涼んでもらおうと。

 新聞で自分の死亡記事を見る。いえ、もちろん私じゃないんだけど、漫画家の杉浦日向子の本名が鈴木順子だなんて今まで知らなかった。これだけありふれた名前だと同姓同名が山ほどいるって話は前に書いたけど、有名人では初めて! いや、鈴木淳子という漫画家もいるんだけど、杉浦さんは字もいっしょ。見ると年も近いし、生まれた場所も近いし(あちらは日本橋、私は神田)、なんか他人とは思えなくなってくる。
 でも、呉服屋の娘とサラリーマンだと、あちらは江戸、私はロンドン(気分だけ)へ行ってしまうあたりがおもしろい。そんなわけで私はぜんぜん興味がなくて、「荒俣宏と結婚してた人」としてしか知らなかったんですけどね。しかし、考えてみると、私が今海外貿易(のようなもの)の仕事をしているのは親父がそうだったからとも考えられるわけで、育った環境ってのはバカにできないっすね。
 とりあえず、私より若い人が死ぬのは気の毒。(まして私はろくな物も食べずに、めっちゃくちゃ体に悪い暮らししていることを思うと) ご冥福をお祈りします。

 体にいいと言えば、何食うと体にいいとかいうあれ、なんとかしてくれないかねー。たとえば私は「しらす」が好きで最近はほとんど毎日食べているのだが(特に夏は料理しなくても火を通さなくても食べられるし、比較的安いし)、スーパーに行ったら、「なんとかテレビで紹介!」とか書いてあって、いやな気分になったので買わなかった。だいたいそういうふうに宣伝されると死んでも食うかっていう気になる。
 というのも、そういう体にいい食べ物とか健康法とか、いろいろ気にしてた人たち(私の年代だと多いんだ、これが)が私より早く亡くなってるのを見てるから。私なんかろくに飯も食わずに1日60本タバコ吸ってもピンピン(はしてないが少なくとも)生きてるぞ。
 杉浦さんもおそらくちゃんとした和食食べてたんだろうにね。私はとにかく脂っこいものが好きで、和食なんてたとえ懐石フルコースおごってもらっても食べた気がしなくて、家に帰ってからスパゲッティとかラーメンとか作って食べちゃうやつです(笑)。(だから太るんだって? いや、さすがにこれは今はやってません)

 今は試験の採点中。これが私は死ぬほどいやでいやで、教師の何がいやってこれがいや。なんで英語教師が嫌いかというと、色気というものがみじんもないからだな。何しろ一日中机に向かって、「もし明日英語が試験であるか先生にたずねるでしょう」みたいな文章を何百って読まなきゃならないんだから、ほんとに死にたくなる。
 お店の仕事もきついときはつらいけど、それでもあれは色気ってものがある。いいもの見つけたときは感じちゃうし、それが売れたときは感じちゃうし、お客さんがいい人だと(女でも)感じちゃうし。って、まるで酔って書いてるような文章だが、私は酒は飲めないので、脳みそがゆだって発酵しているだけです。

2005年7月29日 金曜日

 あー、もう気の利いた人はフジロック行っちゃってるのに、私はこんなところで何をしてんだか。くぅーん、と泣くほど忙しい。早くも夏バテ気味のうえ、なにしろ仕事が3つ重なっちゃったから。お店と、大学の採点と、原稿書きと。まじめに働いてる人から見れば、どうってことのない仕事量なんでしょうけどねえ、私は要領が悪くて、2つのことを同時にやるのも苦手なのに、それが3つとなると。おまけに前にも書いたように締め切りってのが最も苦手なのに、3つとも締め切りありなんで。
 しかし、大学教員続けていたらフジロックは一生行けないな、私は。なにしろ今は採点の締め切り前。これがやってもやっても終わらない。それでも日大のほうは必死に終わらせたんだけど、早稲田のは手つかずで、しかも今年は英語レポートを試験代わりにしちゃったもんだから、1枚やるのに30分はかかる。それが80人分で、えーと、なんて計算してる間にやればいいのについ逃避。

大きくなったら何になりたい?

 それでも原稿は早々に仕上げて送る。何せ、商業誌からの原稿依頼は初めてですからね。(もちろん、大学教授としては学術誌や本に書いてたが、それは金にはならないばかりか、こっちが金を出すのだ) とにかく、早い!安い!うまい!と牛丼屋みたいなライターだということをアピールしておかなきゃ(笑)。ううう〜、もの書いてお金もらえるなんて夢みたいだよー。

 というところで、「大きくなったら何になりたいか」って、子供のころは必ず書かされたでしょ? 皆さんはなんて書きましたか? 私はそのときどきで適当に答えてたけど、「女優」か、「作家」か、「劇作家」のどれかをその日の気分で書いていたと思う。
 いちおう私なりに根拠はあって、まず、もともと目立ちたがりで、まったく物怖じをしない子で、舞台の上や人前でしゃべるのが大好きだった。だから女優は向いてるんじゃないかと思ったわけ。それとものを書くのは昔から好きだったので、作家もいいなと。だったら両方合わせて劇作家でもいい。小学校の学芸会では、私のクラスは毎年創作劇をやって、私はその台本書きと主演を兼ねていたし(笑)。そういうのが本当に好きだったんです。
 しかしだからといって、そうなるべき努力は一切しなかった。子供なりに「絶対無理」というのはわかっていて、あきらめてたんだと思う。ちなみに子供のころから音楽は好きだったが、歌手やミュージシャンになりたいと思ったことは一度もない。やはり自分にはそういう才能ないのはわかっていたから。
 今にして思うんだけど、本気でがんばっていたら(ミュージシャン以外)本当になれたかもしれないのにね。子供の夢をバカにしてはいけない。私は自分が子供のくせにそういうところ醒めていたせいで、損したような気もする。

 それが高校に入るころから「科学者」というのに変わってきた。私は数学や物理が好きで、SFファンだったので、かっこよくて賢い女科学者にあこがれていたのだ。(白衣もステキだし) だから当然大学も理系を目標にしていたのだが、高校で遊んでしまったせいで成績はがた落ちになり、勉強の必要な理系はとても合格しそうにないというのであきらめた。(国語や英語ならべつに勉強しないでもできたから。だって人間の話す言葉なんだから、人間なら誰だってできるじゃん!)
 これが私の第2の挫折。これまた本当に惜しいことをしたと思っている。文系に入って初めてわかったのだが、私の考え方はむしろ理系の考え方で、そもそも文系の思考法には大いに違和感。数学や物理は勉強していて本当におもしろかったが、英語なんか退屈で大嫌いだったし、成績だって英語より理系科目の方がずっと良かったのに。どうせ行くなら理系の大学院行ってれば、発光ダイオード発明して大金持ちになれたかもしれないのに(うそ)。

 だから英文科を選んだのは単に「好きな英国に関係しているから」というだけの理由だった。そしてその後いろいろありまして、大学院のドクターまで行ってしまったわけだが、卒業するころになって、「文系の大学院なんか出ても教師ぐらいしか就職先はない」という、恐ろしい事実に気付いたわけだ。
 それでも最後の抵抗はした。むだと知りつつ会社訪問もしたし。この頃は競馬にいちばん狂っていたので、競馬関係の仕事に就きたいと思って、たまたま読者投稿で採用された雑誌「優駿」の編集長に頼み込んでみたのだが、「いいですよ、でも女性はすべて短大卒扱いになりますからね」と言われてしまった。何が悲しゅうてドクターまで出て短大卒待遇。これも泣く泣くあきらめるしかなかった。
 ところが、私と似たような経緯で競馬界に飛び込んで、騎手と結婚したうえ優駿への投稿がきっかけで作家にまでなってしまった人がいて、それが吉永みち子さんなのだ。あー、私もあのとき!

 それで、「休みは多いし、朝早く起きなくてもいいし、頭脳労働だし、まあいっか」という感じで大学教師になったのだが、それが完全なる誤解だったことは、この日記をずっと読んでる人ならご存じの通り。
 ちなみに私が子供のころから何があってもなりたくなかったし、自分には勤まらないから無理だと思って除外していたのは、「サラリーマン」、「公務員」、それと「教師」。よりによって最悪の選択で、だから最悪の結果を招いたわけだが。

 じゃあ、今の私の夢はと言うと、私は大きくなったら(笑)ライターもしくはエッセイストとして生活して、お店は趣味でやりたいなー。って、今とたいして変わらんか(笑)。それでも教師辞められればそれだけでも極楽だ! でも、本気でそう思ってるなら、持ち込みとか投稿とかじゃんじゃんすべきなのに、今までそれを一切しないで、こんな金にもならないものばかり書いてるかというと、心のどこかにこんなかんたんなことでお金をもらうのは申し訳ないという気持ちがあるからかも。なにせ書くことは私にとっては呼吸するぐらい自然なことで、文字を覚えて以来、何か書いてないことはなかったぐらいで。

 最近の学生は将来への展望もなければ、自分がやりたいこともわかってないとか言う人がよくいるが、私は責められないっすよー。なにしろ私自身、50を目前にするまで、自分が何が得意で何をやりたいのかわかってなかったんだから(笑)。20やそこらでわかれというほうが無理だよねー。
 庵野秀明がアニメージュの人生相談で、「経済学部への進学を考えてるけど、アニメの道も捨てがたい」という高校生に、「ほんとにアニメがやりたい人なら、小さいころから絵を描いたり話を書いたりしているはずで、経済学部への進学を考えた時点で失格。そういう人に芸術系の仕事は無理」と答えていたそうだが(記憶だけで書いてるので、言葉はこの通りじゃないかも)、確かにそれはそうかもしれないけど、つまらんなーと思った。
 子供のころから思い定めた道をまっしぐらなんて、星飛雄馬みたいで気味悪くない?(笑) 回り道をしたり挫折したりすることで人間に幅が出るんじゃないすか? そうとでも考えないと私は浮かばれない(笑)。

 そういえば、私の弟は最初に熱中したのはいかにも男の子らしく野球。でも私と同じで運動神経ゼロなので当然無理。(我々の親父はスポーツマンなのに、なぜか子供はどっちもその才能を受け継がなかった)
 それからはアニメとコンピュータに狂って、お定まりのおたく道。でも私ほど勉強できなかったので、こつこつ勉強して早稲田の政経に入って、地道なサラリーマンとして一生を送るのかと思ったら、就職浪人してまでコンピュータ業界(出版社)へ。もともと好きなことだし、この業界はおたくも多いのであまり肩身の狭い思いもせず(笑)、けっこう楽しくやってるみたい。
 というわけで、ちゃんと子供時代からの初心を貫いて好きな道へ進んだのは弟のほうで、子供のころは何をやっても弟より楽に上手にできた私は、今ごろ生活苦にあえいでいるというわけ。イソップのウサギと亀みたいで、考えさせられる話ですよね。アリとキリギリスなら私はキリギリスですね。高校生・大学生の皆さんはぜひ参考にしてほしいね。〈何を?〉
 しかし自分で書いていて、本当に私って人生の敗残者のような気がしてきたぞ。そんな!

暑さのはなし

 いよいよ夏本番。ここまで暑くなると、とにかくこの夏をどう生き抜くかということで、私の暮らしはサバイバルに等しくなる。前に家が暑いと書いたが、これだけ外気温が上がると、むしろ家を閉め切っていたほうが涼しい。ここら辺が断熱性の高いマンションの強み。ほら、一戸建てだと、朝起きて水道ひねると最初は生暖かい水が出て、それから冷たくなってくるでしょう? マンションだと、最初は冷たい水(壁の中の配管部分にあったやつ)が出て、それから(屋上タンクで暖められた)お湯が出てくるんですよねー。
 さすがに締め切ってはいられないのでクーラー付けてるけど。でもうちにふさわしくクーラーもボロくて、1台は付けてもかろうじて汗が出ないぐらいでろくに冷えないし、もう1台は壊れていて、しばらく動いたあといきなり止まって、その後数時間は動かないというしろもの。その2台をだましだまし取っかえ引っかえ動かして、なんとか冷やしている。

 ちょっと驚いたのはこないだの台風の翌朝。まるでクーラーが入ってるみたいに涼しいの。私なんか寒くて目が覚めちゃったぐらい。この日の東京は記録的猛暑だったんですよ。だから、「うひゃー、今日は涼しくていいなー」と思って窓を開けたら、頭をガツンと殴られるような熱気が。なんだ、こりゃー!
 なぜ涼しいかと考えて、はたと思い当たったのは、夜の間に屋上とかにたまった雨が、あの焼け付くような太陽で一気に蒸発し、大量の気化熱が奪われた結果、建物そのものが一気に冷えたのね。それでまた考えたが、だったら各戸でクーラー付けるようなことするより、夏場は屋上に水を流して水冷式マンションにすれば、どこにいても涼しくて省エネでエコ・フレンドリーなのに。なんてことは私より頭のいい人はとっくに考えてるに違いないので、それが実用化されないということは何か問題があるんだろうが。
 そこで私はささやかな水冷法を考えました。クーラーの排水をタンクにためておいて、それがたまったらバシャッと窓やベランダにぶちまけるの。いわゆる打ち水ってやつですね。そうすると確かに少し涼しくなる。なら、流しっぱなしにしておいても同じじゃないかと思われるでしょうが、カンカンに日の照りつけるベランダではあっという間に蒸発してしまって、たいして変わらないの。ある程度まとまった量の水が効くみたい。
 なら、バケツに水くんでまけばいいとお思いでしょうが、うちは水道のある台所からベランダへ行くまでの10メートルぐらいが苦難の道のりで、私には重いバケツを持って歩くことはほとんど不可能なんです〜。でもこのクーラーの水がおもしろいようにたまるのよ。10リットルぐらいすぐね。それを見てるとけっこう楽しいし、水まきは楽しい。

 よって、家にいるぶんにはなんとかなるのだが、一歩外へ出るのはもう決死の思い。(前から言ってるが暑さに極端に弱いんです) なんでみんな帽子もかぶらず、サングラスもしないで、頭や顔をあの陽射しにさらして平気で歩いてるかなー。というわけで私は完全武装の上に、極力日陰を選んで歩き、日なたはほとんど息を詰めて走り抜け、耐えきれなくなると店に入って避難するというののくり返し。疲れる。

買い物と売り物のはなし

 それでもやっぱりお店の買い出しには行かなきゃならない。特にバーゲン時期の今は。というわけで、今日は買い物に。
  でも暑さのあまり思考停止状態だから、ロボットのように機械的にショップをまわり、機械的に捜し、機械的に買って帰ってくるだけ。そのため、「なんでこんなの買っちゃったのかしら?」と思うようなものを買ってしまうこともあるが、案外、うちで売れるのはそっちのほうだったりするので、何も考えずに本能だけで仕入れるのも間違ってはいないのかも(笑)。
 最近、中古屋へ行っても何もないと嘆いていたが、今日は久々にCD50枚ぐらい買い込んできた。まったく、売れるあてもないのにこんなに買っちゃってどうしよう。破産だよ、私は。少なくともこれで原稿料は吹っ飛んだな。
 うちの品揃えの特徴として、確かに誰が見てもこれはレアというものもあるが、反面、どこの店にもないような変なCDがあるというのがある。(あー、文章変だけど、疲れて直す気力もないや) なぜよその店にはないかというと、もともと売れなかったので出回っている枚数が少ない、さらに中古店でも売れないので早々にバーゲンに出すか処分しちゃうから。でもそういうCDでも世界中には必ず捜している人がいて、Strangelove Recordsにはあった、良かった!となるわけ。もうこの商売は世のため人のためにやってるようなものですよ。ひとりでも多くのお客さんに喜んでもらえるのがうれしくて。
 今日はMidgetやMoverのジャパン・オンリーCDがそれかな? でもこういうのは私が保護してあげなくては絶対にどこにもなくなるので。
 でも自分も収穫あった。日本じゃぜんぜん見つからなくて欠けたままだったTravisのシングルHappyを2枚セットでゲット! いや、これは買おうと思えばいつでも海外から買えるんだけど、Travisの初期シングルはけっこう高くて、今まで我慢していたもの。しかもステッカー付きでピカピカだし。中古屋はケースが汚れると勝手に取り替えてしまうことが多いのだが、ステッカー付きのケースはそれやってほしくないんだよね。
 DJ ShadowのEndtroducingもコレクション行き。これは私がすでに持ってるのよりジャケットが凝っててお金かかってそうだからおそらく限定盤CDなんだろうが、Mowaxっていったい何種類バージョンがあるのかわからなくてや! でもコレクターとしては大好き!
 22-20sの05/03は、確かすごいレアで昔はヤフオクでもeBayでもすごい値段が付いていたものだが、今はどうなんだろ? なんか最近バーゲンに出ているところを見ると、22-20sもすでに過去のバンドなのかなー。イギリスからどんどん新人が出てきているのはいいが、それと同時にあっさり見捨てられて忘れられていくバンドも多い。当然ながらそういうバンドの味方である私はプレミア付きだったけどこれはゲット。日本盤だが、帯とライナー以外は輸入盤。最初は売るつもりだったけど、やっぱりこれはほしいや。

 最近、(例によってお客さんに教えられて)気に入ったバンドはThe Editors。骨太のボーカルがなかなか気持ちよい。しかし例によって名前は最悪! だから一般名詞のワンワードはやめろってのに! 

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